あたしよ。これでラストよ。

あたしよ。

愛され月うさぎの

おっぽこ一番よ。

って挨拶も、これで最後になるわ。

今日はあたし日記の

最後の写真を載せるわよ。

これまでずっと

しつこいくらいにあたしの

写真をスマホで撮っていたぷれ吉。

この日はなぜか

どうしてもピントが合わなくて

なんで～？？って

ずっと言ってたのよね。

ぶれててちゃんと撮れてないからと

その時はゴミ箱に移動させていたのよね。

不思議な夜だと思っていたのよね。

でもさ、こんなにブレブレでも

可愛いあたしって凄くない？？

・・・そして、やっとこさの思いで

撮れた一枚が、

これよ。

この可愛いお顔のアップよ。

そして、これがあたしが

生きている時に撮った

最後の画像になったわ。

まさかね、あれから一週間ほどで

あたしが月へ帰っちゃうなんてね。

ゴミ箱行きだったあたしの

ブレブレ画像を、また復元したのは

「あたしが生きて、動いていた時間の証し」

だってさ。

ああ、月曜日のうちに

この記事もアップさせる

予定だったけど

ちょっと間に合わないわね。

まあいいじゃん、無理にこだわらなくても。

ところであたしの画像をすべて

アップし終えたら

あたしは次の世界へ行くって

ことになっていたけどさ。

今ここで語り掛けているあたしは

ぷれ吉の心に残されたあたしの

残留思念みたいなものだから

実際には、ずっと変わらずに

ここに残っているのよ。

ただ、時が経つほどに

あたしの存在は少しずつ

記憶の奥の方へ移っていく。

いいえ別に寂しくはないわよ。

むしろ、そのほうが楽なのよ。

気が向いた時に思い出してくれたら

あたしはあの頃のままで

振り返って、返事するわよ。

で、本当のあたしは何処って？？

そんなのさ、とっくに次の世で

新しい生命として生きているわよ。

今この世で生きているあなた達とは

違う世界の中にいるのよ。

あなたの生涯の頁の、次の

頁辺りにいるわよ。

あなたも自分の頁を

あらゆる経験と思い出で埋め尽くしたら

次の頁へ行くわ。

あなたとあたし、何ページ目で

巡り会えるのかしら。

楽しみにしているわよ。

それじゃ、少し予定が狂っちゃったけど

愛され月うさぎの

おっぽこ一番日記、これにて

終了いたします。

といっても、これでもう

あたしの出番はないとか

あたしの話題がいっさい

無くなってしまうなんてことはないわよ。

思い出話なんだから

好きに楽しんでくれたら御の字なのよ。

生きる者は、いつか必ず死ぬわ。

そして残された者は必ず後悔する。

悲しみや寂しさはどうにもならない。

受け入れるしかない。

だけど必ず癒される。

そして忘れていく。

それこそが、この世を去った者に

対する供養だとも思うわ。

あたしのことを忘れていることが

考えない日が多くなってきた。

それは決して悲しいことじゃないわよ。

消えてなくなるものじゃない。

何らかの拍子で思い出すでしょ。

あたしと過ごした日々の中で

楽しかったこと、面白かったこと

時々思い出してくれればいいわ。

それじゃね、みなさん。

うさぎを愛する人たちへ。

愛兎とともに、素敵な日々を重ねて

素晴らしい人生を。

すべてのうさぎに

すべての愛玩動物に

すべての

愛玩動物を愛する人々に

幸あれ。

愛されうさぎのおっぽこ一番でした。